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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治14年夏場所千秋楽 (東京横濱毎日新聞/明治14.5.29)大達が好成績

Posted on 2006年7月10日2026年1月10日 By gans 明治14年夏場所千秋楽 (東京横濱毎日新聞/明治14.5.29)大達が好成績 へのコメントはまだありません


・昨日、回向院十日目の相撲は見物六百十二人。
・中入前、小武蔵に藤ノ戸は立派に立合い、小武蔵は立際右を差さんとせしはずみに乗じ、藤ノ戸はこの手を引掛けて持出さんとせしを、小武蔵は回りて「タスキ」に掛けしかど、最早土俵のなかりしかば押し潰されて藤ノ戸の勝となりたり。
・菊ヶ濱に伊勢ノ濱は気入りて立合い、伊勢ノ濱は相手の左右とも引張り込み、しかと絞りて十分に閂を掛け、一振りに振り出し伊勢ノ濱の勝となれり。
・中入後、勇山に宮ヶ崎は難なく立合い、宮ヶ崎は相手の右手を引張り込み上手となりしに、あわや釣られんと思いのほか引張り込みたる相手の右手に「ナタ」を掛けて「ツッパル」にぞ、勇山はほどかんとすれども、差せし手は廻しを取り居るなれば放さじと堪えしかど、遂に支え難く廻しを放すと見えしが、宮ヶ崎は其のまま「トッタリ」にて見事の勝を得たり。
・三役のうち小結は大ノ川に泉瀧、立合申し分なく大ノ川は首投を仕掛けしに腰の浅かりしにや、腰を折りて押し倒され泉瀧の勝となり。
・関脇は大和錦に藤縄にて、はでやかに立合い藤縄は始めより受け手となり、三四度まで突掛けられ又は弾かれ余程危うかりしが、体を沈めて足に掛からんとせし時、大和錦は得たりと押し潰さんとせしを、藤縄は早くも体を引きしに、大和錦は空にもたれ前へのめりて藤縄の勝とはなれり。
・打止め大関は大達に日下山、立合申し分なく二ツ三ツ押し合ううち大達は一声叫んで鉄砲を呉れしに、日下山は手もなく突き出され大達の勝となり。
・弓取の役は今ヶ嶽が花やかに之を勤め、当所晴天十日の間今日大関に叶う大達と名乗を受け、其の他礼式形の如く目出度く打出しとなれり。

・梅ヶ谷と若島は二行に分かれ横浜にて興行し、また手柄山と境川の大関にて越後地方に至るとの事。

【土付かず】
大達は千秋楽結びに登場、気合の入った突っ張りで日下山を押し出し、8勝0敗2分の好成績を収めました。のちに大関となり色々な伝説を残す大物力士です。
【巡業】
さっそく巡業の告知が出ていますが、昔は本場所が年二回しかない代わりに巡業が多く、場所が終わればすぐに巡業や花相撲が始まり、力士達はかなり忙しかったようです。横綱・境川は引退しましたが、集客には必要な存在なので大関として巡業に参加。土俵入りを披露したのでしょう。
元横綱・境川浪右衛門
明治14年夏場所星取表

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