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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治23年春場所8日目 (毎日新聞/明治23.1.14)

Posted on 2007年6月6日 By gans 明治23年春場所8日目 (毎日新聞/明治23.1.14) へのコメントはまだありません


・昨日八日目は前日に引替え寒気強く、且つ北風烈しきため場内はすこぶる不人気にてありしが、相変わらず徳川公、吉田枢密顧問官、渡辺元老院議官を見受けたり。
・春日野に大纒は、纒は右を差したるを引張り込んで泉川極め出して春日野の勝。
・北海に大泉は、立上り諸ハヅにて押切り北海の勝。
・若ノ川に知恵ノ矢は、右四ツ若は差し替えて二本差し釣らんとせしを知は首ナゲを打ちしに、若残さんとして体の浮きたるを上手に押切りて知恵ノ矢の勝は大出来。
・八幡山に平ノ戸は、左四ツ合四ツとなりて競合い水入り、のち八幡は引寄せヨラんとせしを、平は足クセに防ぎ争ううち取疲れ引分。
・大鳴門に西ノ海は、立上り鳴門左差し西は例の通り泉川にて持出さんと攻付るを、鳴門は差手を預け右を敵の脇下にアテながらエイとの声と共に手早く引抜きツツ引掛け振り廻したれば、西は案外の事にて防がんともせず其のままヨリて大鳴門の勝は巧者と云うの外なし。
・鶴ヶ濱に朝汐は、左四ツ朝釣らんとせしを足クセモタレ込んで鶴ヶ濱の勝。
・司天竜に出羽ノ海は、右四ツにて攻合い水入りのち互いに釣り合い取り疲れて引分。
・今泉に芳ノ山は左四ツ、ヨリて今泉の勝。
・綾浪に嵐山は、綾は左差しにてヨリ来るを泉川で棄て身となりしが外掛けヨリ倒して綾浪の勝。
・小錦に真力は、突張り錦の勝にて打出したり。

この場所は連日すごい大入りで七日目には札止めでしたが、平日になって天気が悪いと一転してしまいました。集客の意味でも屋内での会場が欲しいところですね。小錦は難なく全勝キープで幕内最優秀成績を決定付けました。大鳴門と西ノ海はいつも引き分けになる対戦で、これまで大鳴門の1敗6分でしたがついに本場所で初勝利。
明治23年春場所星取表

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