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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治26年春場所千秋楽 (毎日新聞/明治26.1.24)

Posted on 2007年11月21日 By gans 明治26年春場所千秋楽 (毎日新聞/明治26.1.24) へのコメントはまだありません


○回向院大相撲
・一昨日十日目は、例年と異なり幕の内力士の顔触れ等ありしを以て場内立錐の余地なき程にて、珍しくも黒田伯などをも見受けたり、さりながら当日幕の内力士の取組はいづれも無責任なれば戯れながら觝う者多く、むしろ花相撲の方優れるなり。
・大碇に大蛇潟は、左四ツ離れて右四ツ水入りのち引分。
・出羽ノ海に響矢は、右差しヨリ切りて出羽ノ海の勝。
・鞆ノ平に知恵ノ矢は、右四ツヨリて鞆の勝
・大纒に外ノ海はもっとも戯れし如く、トッタリを打つやら小手ナゲで振り廻すやら、結局左四ツドウデモヨイと外掛けで倒れ纒の勝。
・鬼鹿毛に北海は、左四ツ下手ナゲで北の勝。
・高ノ戸に若湊は、若引落さんとするを付入り押切りて高の勝。
・司天龍に今泉は、左四ツ投げの打合い同体流れ預り。
・平ノ戸に外ノ海は、左四ツ上手ナゲで外の勝。
・大泉に達ノ矢は、達は稽古でもなす心得にや差し手を外し又はソト掛けをなすに敵の腰に掛けたり、ことに突張りながら倒れて泉の勝は嘔吐を催せり。
・響升に朝汐は、左四ツヨリて朝の勝。
・大戸平に谷ノ音は右四ツヨリて大戸の勝。
・大達に小錦は、左四ツヨりて小錦の勝、時に相生弓取を演じ、それより飛付き五人抜き及び小錦に五人掛りをなしたるに、五人目の越ヶ嶽にウッチャラれ越の勝。
・右終わりて左の好相撲あり。
大 碇(踏切リ)大 泉
今 泉(ヨリ) 若 湊
大 纒(ヨリ返)響 升
外ノ海(突出シ)高ノ戸
朝 汐(上手投)平ノ戸
達ノ矢(押切リ)司天龍
終わりて打出しとなり、無事に千秋楽の相撲を打納めたり。

改進新聞社が買い切った千秋楽です。西ノ海ら何人か出ていない力士がいるので、予告からはいくらか取組変更になっています。本場所全休の大達がナゼか出てきていますが・・内容的にはまさに花相撲といった感じのようです。給金等に影響が無いことになっていたのでしょう。吐き気がするほどふざけてますか(;・ω・)同じ方屋同士(東vs東、西vs西)の対戦があったりして番外的なので、星取表からは除外して考えるのが妥当かと思います。
明治26年春場所星取表

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