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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治22年夏場所千秋楽 (毎日新聞/明治22.5.30)

Posted on 2007年5月20日 By gans 明治22年夏場所千秋楽 (毎日新聞/明治22.5.30) へのコメントはまだありません


○回向院の大相撲
・昨日十日目、北海と響矢は立上り左を当てヨリ切りて北海の勝。
・大泉に稲妻は、立上り突合い稲は一仕事せんと思う間もなく左差しヨリて大泉の勝。
・山ノ上に泉瀧は、右をアテ突張りて泉瀧の勝。
・鶴ヶ濱に瀧ノ音は、左四ツにつがい瀧は勝手悪しと差し替え右合い四ツとなりて、鶴は引寄せ釣らんとせしも瀧は肥満にして釣る能わず、なお引寄せ投を打ちしが残り、水入りのち互いに釣合い引分は骨の折れし角觝。
・大纒に黒縅は、左四ツ下手ヤグラにて纒の勝は当然。
・北國に大蛇潟は、右合い四ツ水入りてのち互いに敵の仕掛け来るを待つ体にて、さのみ疲れたる様子も見えざりしが取疲れて引分なりと行司の披露はあまり感心せず。
・山響に谷ノ音は、右四ツより合四ツとなりて攻め合い水入りしのち谷は一寸とヒネりしが残り、再び揉み合い引分にて千秋楽の相撲を取結びたり。

○相撲の催し
・上野公園なる華族会館に於て来月一日、また芝公園弥生社にて同四五の両日いづれも相撲の催しある由。
○横浜の相撲
・剣山、一ノ矢の両関にて来月一日より賑町に五日間の興行を為すと云う。

結びの一番で勝者が出なかったので弓取りはナシです。瀧ノ音(たきのおと)は後に大阪相撲へ移籍して八陣(はちじん)と改名、現在非公認ですが横綱を務めることになる力士です。長年幕内で活躍した元柏戸の伊勢ノ海、元高見山の阿武松らが今場所限りで引退。
明治22年夏場所星取表
年寄・伊勢ノ海五太夫

大相撲

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