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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治27年夏場所4日目 (二六新報/明治27.5.16)

Posted on 2008年1月22日 By gans 明治27年夏場所4日目 (二六新報/明治27.5.16) へのコメントはまだありません


○回向院大相撲
・御用木雷山は、雷山左を差してワタシコミ。
・鬼鹿毛天津風は、鬼敵の左に引掛て突放す。
・高浪大戸崎は、左四ツ掬い投げ打ち合い最後に大戸が打ち掬いは見事極まりたれど、この時遅し己が踏切早く団扇は高に上る。
・北海鬼ヶ谷は、立合より大荒れにあれて突合い又押合い、土俵を南京鼠のごとくクルクル廻りながら左四ツとなり場中大喝釆、しばし挑むうち鬼が勢いよく寄って来る出鼻をハタキ込んで勝。
・大砲に鳳凰は、立合に鳳敵の懐に飛込んで引落さんとして残り、左四ツに組み二三合挑むと見る間、鳳より寄り進む大砲コリャ堪らぬと鳳を一と掴みになし寄り戻さんとせしかど、鳳の寄り身烈しく遂に組みたるまま大砲仰向に倒る、行司が団扇を差し違い大砲に上げたるため物云いありたれど観者の見た通り鳳凰の勝となる。
・小松山千年川は、千年二本差して寄り切り。
・大戸平海山は、右差しに挑み大戸より寄る、海山寄り返して土俵際まで寄返し上げココゾと体をあびせ掛け見事寄り倒したれど、この時遅く海山に踏み越し有て物云い預りとなる。
・唐辛大泉は、寄り倒して唐辛の勝。
・大蛇潟両國は、こやつも寄り倒して大蛇の勝。
・響矢若湊は、突出して湊の勝。
・大纒越ヶ嶽は、左四ツ組み寄り倒して纒の勝。
・外ノ海出羽ノ海は、突出して外の勝。
・大碇今泉は、立合に寄り切て大碇の勝。(但し今泉に立ち遅れあり)
・大達朝汐は、左四ツに組み寄出して汐の勝にて当日の相撲を打出す。

○相撲
・昨日は神田祭礼の物日にもあり、かつ終日天候曇りしにより臨時休場。

朝汐、大纒、北海が全勝をキープ。鳳凰は大砲を寄り倒す力強い相撲を見せました。大戸平は記事では預かりですが星取表は白星になっています。以前のように物言いがつけばすぐ預かり、という傾向はここのところ薄れている感じがしますね。大碇の速攻はこの日も冴えます。
明治27年夏場所星取表

大相撲

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