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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治31年春場所千秋楽 (読売新聞/明治31.1.21)

Posted on 2011年6月25日 By gans 明治31年春場所千秋楽 (読売新聞/明治31.1.21) へのコメントはまだありません


・御舟潟に岩戸川は、片手四ツ解けて御舟大さしとなるや、岩左上手を引きつつ矢筈または投げと試みたるが決まらず、競合い取疲れ水入後引分。
・鳴戸龍に金山は、寄り出し鳴戸の勝。
・勝平に虎勇は、引落として勝平の勝。
・嶽ノ越に岩木野は、嶽左さしに行くを岩引掛け互いに揉合い、取疲れ水入後引分。
・境嶽に玉風は、左四ツで挑み境の内掛け玉危うき所を残しつつ、ひねり決まり玉風の勝。
・小西川に磯千鳥は、外ワクで磯千鳥の勝。
・常陸山に成瀬川は、常左上手を引いて寄らんとするを成は一生懸命相撲大事と取っ付き、毫も進まず取り疲れ引分。
・鉞りに高千穂は、左四つの掬い投げで高千穂の勝。
・(是より三役)甲に鬼竜山は、突き合いよりハタキ合いて左四ツとなりて寄合い、取疲れ水入後揉合いて引分。
・稲瀬川に淡路洋は、突合い淡足取したれど体早く土俵を破りたりとて軍扇は稲瀬に上り、物言となり預り。
・鶴ヶ濱に谷ノ川は、左四つで寄り切り鶴ヶ濱の勝で、相生弓取の略式を相勤め千秋楽を告げ、なお本日より引続き豊国会寄付を興行す。

千秋楽は例によって十両以下の興行です。入幕有望な玉風・鶴ヶ濱が順当に勝ち、岩木野は引き分けました。幕下筆頭で無敵状態の常陸山は引き分けに終わりますが、相手の成瀬川(鳴瀬川)がそんなに凄い力士ということは無さそうで、平凡な十両止まりの力士です。なお翌日からはそのまま花相撲の開幕となります。この時代まだ相撲開催に勧進・奉納という意味合いが色濃く残っているようですね。
明治31年春場所星取表

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