・昨日回向院四日目の相撲は一昨日よりは見物人少なく二千八百四十一人なりし。
・中入後、藤ノ川と手柄山は立合すこぶる念入りしが藤ノ川は十分気を籠めてかかり、最初は双方手と手にて取合い、中頃藤ノ川よりケタグリを仕掛けしが届かず、それより双方腰入りよく渡り合い、手柄山がイラッテ右手を差さんとするを藤ノ川は手際よく外し、遂に右手を土俵の真中に這わせて勝を得たり。
・境川と上ヶ汐は穏に水入り、境川に痛所ありて引分けとなれり。
・本日の取組は入間川に高千穂、稲川に鞆ノ平、勝ノ浦に千羽ヶ嶽、清見潟に荒虎、浦風に鯱の浦、手柄山に司天龍、響キ矢に武蔵潟、若島に上汐、荒角に梅ヶ谷、境川に藤ノ川等なりと。
不在のため番付に載せてもらえなかった上ヶ汐、三日目から戻ってきてます(笑)横綱と対戦しましたが、大した動きの無いまま痛み分けのようです。手柄山は長身のベテラン三役力士で元は姫路藩の抱え。鯱の浦は鯱の海の間違いですが、この程度の誤記・誤植は日常茶飯事です。このブログではこういうのは修正して載せているのですが、今回あえてそのまま。
明治13年夏場所星取表