Skip to content

レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治19年春場所4日目 (東京横濱毎日新聞/明治19.1.17)日没で提灯を点灯

Posted on 2006年11月5日2026年2月12日 By gans 明治19年春場所4日目 (東京横濱毎日新聞/明治19.1.17)日没で提灯を点灯 へのコメントはまだありません


○回向院大相撲
・昨日同所四日目の相撲は観客一杯にて桟敷土間とも人なだれを打つばかりの大入なりき、内にも山田大臣佐々木宮中顧問官其の他貴顕紳士の来場等ありし、当日一ノ矢剣山の立合は夜に入り土俵には高張を立てて明しとなし、余程打出しの遅くなりたり。
・九紋竜と立田野は、寄て九紋竜の勝。
・海山に嵐山は、立上り跳合い暫時押切て嵐山の勝はよろし。
・鶴ヶ濱に友綱は右四ツ、難なく寄って鶴の勝は引続き御手柄。
・常陸山に伊勢ノ濱は、常陸が突掛て来るを伊勢は逃げて後ろへ廻り送し出して伊勢ノ濱の勝は近頃のお手際。
・高千穂に四ツ車も、前番同様の取組にて高千穂の勝。
・綾浪に大鳴門は人気立ち名乗と共に一大騒動をなせり、力士は仕切宜しく暫くして立上り、左四ツとなり力相撲となって大鳴門引立て寄り来るとき綾浪はここを先途とグッと防ぎ一心に打チャリたり、此の時団扇は綾浪に上りしに東の方には伊勢ノ濱知恵ノ矢等物言を起し、西には高千穂大達等がありて無理の物言なりと争い、年寄の奔走にてついに預りとなれり、其の物言たる大鳴門は綾浪が打チャル時すでに体がないという、綾浪は打チャッて後体が流れしとの事にて、つまり物言の起こる相撲なりき。
・大達に知恵ノ矢は、知恵ノ矢何か術をしようと考えたるも相手が相手ゆえ詮方なく直ぐに踏切て大達の勝。
・緋縅に上ヶ汐は、立合暫時にして上腹の太き緋縅を巻落して上ヶ汐の勝。
・さて毎年例式となった高見山に柏戸は、立つやいな小手先のせり合い中はげしくはり合い殊に柏戸は手ひどき頭突を高見山にカマセたり、此の音桟敷までも聞こえたる程にて高見はサコソ痛からんと察したりき、右の如く無法相撲となって水入り後左四ツに渡り、高見は上手を引いて双方とも必死の争い、溜りにては分けよと云うも高砂は未だ分けるに早しと言い、其のうち暫らく揉みしが高見の方強身に見えたり折柄、溜まりの鞆ノ平は達て分けを請求し、捨て置きなば双方の生命が危ういと云いてついに分となれり。
・千羽ヶ嶽に鞆ノ平は左を差し千羽ヶ嶽寄りて勝となりしが、寄る時千羽に踏切ありとの物言にて預りとなりぬ、千羽の曰く、取る者より脇に目があるから預けますゆえ早く後の相撲をお取らせなさい、とはおとなしき言い草にて評判よし。
・西ノ海に鬼ヶ谷はヤッと立ちて鬼ヶ谷は右を差しつつ寄行く時、西ノ海立ちなおり寄り返して西の勝。
・一ノ矢に剣山は左四ツにて、一ノ矢寄切るばかりの時剣山一生懸命上手を引き得意に渡って上手投の勝は随分大相撲。

【高張】
相変わらず大入りの人気ぶりですが、進行が遅かったようで結びの頃には日が暮れ、高張り提灯で明かりを灯したことが書かれています。提灯では十分な明かりではなかったでしょうけれども、日本最初の電力会社が送電線による営業を始めたのが明治20年との事なので、この時まだ電灯はありません。
【高見山-柏戸】
過去にも喧嘩同然の流血相撲を取ったことがある両者ですが、今回も強烈な頭突きを見舞うなど壮絶な展開。鞆ノ平の進言もあり引分となりました。両者の間に何があったのか分かりませんが、命懸けで相撲を取っているように思われます。
明治19年春場所星取表

大相撲

投稿ナビゲーション

Previous Post: 明治19年春場所3日目 (東京横濱毎日新聞/明治19.1.15)ただ一人3連勝
Next Post: 明治19年春場所5日目 (東京横濱毎日新聞/明治19.1.18)番付外力士の殊勲

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

最近の投稿

  • 明治32年夏場所開幕せず その3(朝日新聞/明治32.5.23)
  • 明治32年夏場所開幕せず その2(朝日新聞/明治32.5.22)
  • 明治32年夏場所開幕せず その1(朝日新聞/明治32.5.21)
  • 明治32年夏場所番付発表 (朝日新聞/明治32.5.18)
  • 明治32年春場所千秋楽 (朝日新聞/明治32.1.20)

最近のコメント

  • 明治32年夏場所開幕せず その3(朝日新聞/明治32.5.23) に gans より
  • 明治32年夏場所開幕せず その3(朝日新聞/明治32.5.23) に わふ より
  • 明治32年夏場所開幕せず その3(朝日新聞/明治32.5.23) に わふ より
  • 明治27年春場所9日目 (二六新報/明治27.1.16) に gans より
  • 明治27年春場所9日目 (二六新報/明治27.1.16) に 牛久保和幸 より

Copyright © 2026 レトロ相撲記事。.

Powered by PressBook WordPress theme