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レトロ相撲記事。

明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。

明治14年春場所6日目 (東京横濱毎日新聞/明治14.1.15)

Posted on 2006年6月26日 By gans 明治14年春場所6日目 (東京横濱毎日新聞/明治14.1.15) へのコメントはまだありません


・昨日回向院六日目の相撲は見物二千六百六十一人にして。
・清見潟に高千穂は立合際より互いに刎合い二三撃にして清見潟は一声叫びて右手を伸し相手の胸板を突くと見えしは是れ「鉄砲」と呼べる手にして高千穂は一足後へ下り左足を踏み切りたり。
・柏戸に千羽ヶ嶽は立合申し分なく、柏戸は右を差し左にて相手の右手を受け揉合いしが、双方とも動かず柏戸は左を少しく押し勝ちしと見えしとき水となり、又しばらく揉合いし後、左を十分差さんとする折引分となりたるはまたまた残念なる勝負なりし。
・響矢と梅ヶ谷は手先と手先にて渡り合いしが、響矢は臆せず相撲を仕掛け「手車」に掛けんとし或いは下に潜りて足を取らんとせしかば、梅ヶ谷は大いに奮激し力声を出だして一つ突張りて相手を突き出したり。
・若島と鞆ノ平は難なく立合い右差しの「アイヨツ」となり揉み合いしに、双方とも危うき所二ツ三ツありしが、再び土俵の中央にて揉合いになりしが、鞆ノ平の組み方や良かりけん、若島は寄り付けられて押出されたり。

若嶋にも土が付きました。この時代、優勝制度が無いので現在のように誰がトップを走っているか等の話題はありません。その日その日の好勝負を楽しむという見方は現在のボクシングその他の格闘技と似た感覚でしょうか。なおこの場所は横綱の境川が休場しており、このまま引退することとなります。
明治14年春場所星取表

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