・昨日回向院十日目すなわち千秋楽の相撲は、中入前日下山に野州山は突張りて「ハタキ込」日下山の勝。
・岩ノ里に山ノ音は「押切」りて山ノ音の勝。取倉に八幡山は「持出」して八幡の勝。荒石に大和錦は「右四ツ」となり「下手投」にて荒石の勝。
・中入後三役は、増位山に御所櫻は左を差して「寄」り増位の勝。
・綾浪に芝田山は、「左四ツ」にて綾浪が遮に無に「寄」り行くを「ウッチャリ」て芝田の勝。
・藤ノ戸に鶴ヶ濱は立ち際に鶴の「ハリ」たるより藤ノ戸ちょっと堅くなりしを、すかさず押切り鶴の勝にて、各々当日の小結関脇大関の名乗を受け、弓取の役は朝日嶽の弟子なる富山兵蔵これを勤めて目出度く打出したり。
富山・・・いつだか路上で暴れて罰金10銭を取られた富山(とみやま)の名を再び見るとは思いませんでした(;・ω・)そう言えば先場所の千秋楽で結びの相撲を取った若ノ川は今場所脱走して番付に載ってません。またいずれ戻って来ますが・・・八幡山はまだ幕下ですが足技を得意として大関まで昇進する小兵のワザ師です。鶴ヶ濱も期待の新進力士。
明治17年春場所星取表