明治21年春場所4日目 (毎日新聞/明治21.1.10)
○回向院大相撲 ・一昨日は日曜日なれば大景気にて立錘の地をも余さざりき、観客中には徳川公、蜂須賀侯、副島伯、安藤議官その他の貴顕方をも見受けたり。 ・相生に鞆ノ平は、立上り押し切りて鞆の勝。 ・嵐山に鬼ヶ谷はいずれも烈し…
明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。
○回向院大相撲 ・一昨日は日曜日なれば大景気にて立錘の地をも余さざりき、観客中には徳川公、蜂須賀侯、副島伯、安藤議官その他の貴顕方をも見受けたり。 ・相生に鞆ノ平は、立上り押し切りて鞆の勝。 ・嵐山に鬼ヶ谷はいずれも烈し…
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○回向院大相撲 ・昨日の三日目は大景気にて佐々木副島吉井の三伯爵、蜂須賀侯爵、安藤議官その他貴顕方をも見受けたり。 ・緋縅に龍門は、立上り龍は諸差しとなりて押出さんとせしを、敵は極め付けながら体をかわし櫓にて緋縅の勝は珍…
○回向院大相撲 ・昨日二日目は前日に倍したる観客にて、副島伯その他の貴顕をも見受けたり、この日高千穂千年川の取組は高千穂病気にて出勤せざるため休みとなれり、聞く所によれば昨今力士中にては自分より下の力士に敗を取る時は兎角…
○回向院大相撲 ・客年の春場所以来、同社会は例の高砂事件に付き同年五月の場所などはほとんど花相撲の如く、東西にて主なる力士は欠勤がちにて観客少なく、為めに当時の勧進元その他の年寄等も余程の損失なりしと、然るに本年の相撲は…
○回向院大相撲 ・阿武松に司雲龍は、押切りて阿武の勝。 ・諏訪ノ海に鬼鹿毛は、巧者同士の相撲なれば如何あらんと思ううち早くも力士は立上り、互いに突合い隙を得て相撲にせんと競り合ううち諏訪に踏切りありて鬼の勝、同人はこの勝…
○回向院大相撲 ・山ノ音に相生は、立上り山左をハヅに構い右を当ててヨランとするを、相は左を差し互いに競いスクイ投にて相生の勝。 ・若湊に真鶴は念入れて立上り、二三度跳合い突出して若の勝。 ・竜門に九十九山は右四ツ、九十九…
○回向院大相撲 ・出釈迦山に泉瀧は左四ツ、揉合い差替え押し切りて泉の勝。 ・伊勢ノ濱に鬼ヶ谷は、立上り突合い鬼は左をハズに構い右にて引落さんとせしに、伊勢も必死となりて防ぎしかば鬼は是非なく左を差し首を敵の胸に押し当て、…
○回向院大相撲 ・黒縅に今泉は左四ツ、ヨリ切りて今泉の勝は感心。 ・黒雲に緑山は立上り突合い跳ね廻り、ヒネリて黒の勝と思いしに、跳ね廻るとき黒に踏越ありとて年寄の関ノ戸が動議を起せしより、溜りの平ノ戸竜門は中々承知せずつ…
○回向院大相撲 ・昨日六日目は中々景気よかりき。 ・出釈迦山に鬼ヶ谷は、出釈迦右を差しヨラんとするを引落して鬼の勝。 ・伊勢の濱に知恵ノ矢は右四ツ、ヨリ切りて伊勢の勝は出来したり。 ・真鶴に綾瀬川は立上り突合い、真は右を…