工芸品共進会閉会式 (毎日新聞/明治20.5.26)
○閉場式 ・上野工芸品共進会にては昨日閉場式を挙行せり、其の有様を記さんに、后一時渡辺審査官長以下諸員一同式場に先着、高崎府知事御先導にて総裁有栖川三品親王殿下式場に臨ませられ列員一同敬礼終わりて総裁有栖川殿下の演説、次…
明治~大正の新聞記事は大変興味深い情報の宝庫です。味わい深い文体も楽しみながら、古き佳き時代の相撲場風情を満喫しましょう。 緑色の文字は作成者のコメントです。
○閉場式 ・上野工芸品共進会にては昨日閉場式を挙行せり、其の有様を記さんに、后一時渡辺審査官長以下諸員一同式場に先着、高崎府知事御先導にて総裁有栖川三品親王殿下式場に臨ませられ列員一同敬礼終わりて総裁有栖川殿下の演説、次…
○回向院大相撲 ・一昨日五日目は日曜の事なれば、爪も立たざる大入なりし。 ・平ノ戸に相生は当時売り出しの力士なれば場内は何んとなく喧しく、殊に相生は少し自分より劣りたる敵と見れば無礼にも中腰に仕切り軽蔑する上方相撲なるゆ…
○回向院大相撲 ・昨日四日目。 ・鬼鹿毛に真鶴は、いづれも巧者なる力士なれば場内は一層かまびすしかりき、さて力士は十分に仕切り立上り突合いざま真は得意の左を差したるに、鬼は差されてナルモノカとその手を巻き解かんとなせしも…
○回向院大相撲 ・昨日三日日の勝負は左の如し。 ・泉瀧に相生は右四ツ入れ違いて左四ツとなり、互いに攻め合いしが水入りて後泉は金剛力にて敵を引寄せヨランと心組みしが、寄せられたる相生はかえって幸いとなり其のまま釣出し土俵の…
○回向院大相撲 ・昨日二日目は、前日に倍したる観客にてありき。 ・若湊に朝日川はいずれも突き手上手の力士なれば、ドンナ相撲になるかと思ううち立上り突合しが朝はハタキ込みて残されしより今度は左を差し右にて敵の前袋を取り、釣…
・回向院大相撲は昨日初日にて、中々の景気なり。 ・鬼ヶ谷に常陸山は突あううち押出して常陸の勝。 ・平ノ戸に上ヶ汐は場内何となく人気だちたり、さて力士は充分に仕切り立上り平は左を差し押出さんとせしに、上ヶこれを泉川に極め揉…
・昨日十日目千秋楽の勝負は、若木野に矢車は立上り渡し込んで若の勝。 ・四剣に萱田川は双方土俵を荒れ廻り、ハタキて四剣の勝。 ・藤ノ戸に鬼鹿毛は、鬼敵の左を引張り込んで小手投げでも打つ目算なりしも、藤がイヤダと逃げる所を付…
○回向院大相撲 ・一昨日九日目の相撲は、大風の厭いもなく日曜の事ゆえ随分人足付き、およそ四千方も来たりしならん。 ・鬼鹿毛に伊勢ノ濱は手先に揉合い、伊勢は烈しく突張り引張り込みてナタを極めて進む途端、アシクセにてもたれこ…
○回向院大相撲 ・昨日八日目の相撲は昨同事とも言うべき場況なり。 ・綾浪に真力は気合よく立って二ツ三ツ跳ね合い、綾浪は二本差し真力は絞り、綾浪が進む所を捻って真力の勝。 ・常陸山に出釈迦山は左四ツとど突張って常陸の勝。 …
○回向院大相撲 ・昨日七日目の相撲は大達出勤、且つ取組も追々よき故か観客も前日に比すれば幾分か多きを加えたり。 ・千年川に播磨洋は跳合って押し切り千年川の勝。 ・伊勢の濱に千勝森は寄って伊勢の勝。 ・真力に高見山は、高見…